過失相殺はどのように決まる?

この過失相殺については、裁判所、弁護士、保険会社のそれぞれが、すべて同一の基準を用いて算定しています。
算定の基準となるのは、東京地裁民事交通訴訟研究会編の『別冊判例タイムズ16号 民事交通訴訟における過失相殺率の確定基準 全訂四版』(判例タイムズ社)というもの。東京地裁には、民事27部という交通事故を専門に扱う部署があり(2007年11月時点)、そこが中心となって作成していることから、この書籍が全国の基準となっているのです。
ただし、過失相殺はどんな事故でも一律に決まるのかというと、そうではありません。この認定基準はあくまでも事故の基本的な過失割合を明確にしたものです。ですから、事故ごとの具体的な事情によって、この基本的な過失割合に対し、さらに加害者側に5~20%程度過失を加算したり、逆に被害者側に加算したりして調整を図り、最終的に適正な過失割合に落ち着くようになっているのです。
ちなみに、加害者側に過失が加算されるのは、次のような場合です。
・事故現場が住宅地、商店街
・被害者(歩行者)が児童、老人
・歩行者が集団
・「速度違反」「飲酒」「合図なし」などの道路交通法違反
・著しい過失、重過失
反対に、被害者側に過失が加算されるのは、次のような場合です。
・事故が起きたのが夜間
・事故現場が幹線道路(歩行者の場合)
・被害者が横断したのが横断禁止場所
・速度違反などの道路交通法違反(被害者側)
・著しい過失、重過失(被害者側)
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